76、統計とは(統計を考える)


相関関係


クロスセクション分析や時系列分析で重要なのは、相関関係ある。
更に相関関係から因果関係を明らかにしていくことである。

何が何に対してどのような影響を及ぼしているのか、それを明らかにするのが相関関係分析である。

相関関係というのは、二変数間、あるいは、複数の数列間の対応関係を言う。
問題は、数列間のどの部分、どの範囲の対応関係なのか、されが特定できるかどうかにかかっている。
一定の範囲の数列間に対応関係があってもその範囲を越えたら相関関係が失われることもある。
自己回帰分析のように一定の範囲をずらすと同じ系列なのに対応関係が現れたりもする。
無相関に見られた指標間でも一定期間ずらすと対応関係が現れたりもする。
また、変化が増幅されたり、縮小されながらも同じ形を示す場合もある。

相関関係は、人、物、金、時間の座標軸をいかに組み合わせるかによって決まる。
人の指標としては、人口とか、労働量などがあり、物には、生産量、消費量、在庫量などが考えられる。金は、価格、物価、売上、資産、地価等である。そして、時間軸は、金利とか、上昇率などである。

相関関係で重要となるのは零和である。
零和というのは、ゼロ和になるのではなく。基本的にゼロ和になるように設定するのである。
典型的なのは、偏差である。偏差の総和は零になるように設定されている。すなわち、平均からの差に設定されているからである。

経済にはゼロ和になる事例が多くある。それは、会計がゼロ和になるように設定されているからである。そして、それは結果的に平均と偏差の均衡という関係に結び付いてきたのである。

統計、確率というのは、誤差計算、偏差計算、近似計算が基本だと言える。そして、その軸となるのが平均である。
それ故に、正規分布が役に立つのである。

そして、相関関係に時間軸が加わったものが時系列分析である。

この発想によって、時間の働きを陰と陽で捉え組み合わせたのが貸借と損益である。

会計は、基軸を中心として対称型になるように最初に設定されているのである。


ベイズ統計
確率と統計
確率と統計(教育)



参照
「道具としてのベイズ統計」 涌井良幸著 日本実業出版


       

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