会計は、ベイズ統計と時系列モデルが融合したものである



会計は、時系列モデルとベイズ統計を組み合わせてものと言える。

会計は、時系列データモデルの典型である。
会計は、時間が陽に作用している損益と時間の動きが陰に作用している貸借を組み合わせ、更に、キャッシュフローによって現金の流れを明らかにして経済主体の働きを監視できるようにする手段である。

また、会計データを基にした経営管理、経営分析は、ベイズ統計の原型ともいえる。
売上を予測して予算を立て実績が出たら、予算と実績を対比して予算を修正するというアルゴリズムは、ベイズのアルゴリズムそのものである。

ベイズなどというと、つい難しく考えてしまいがちだが、予実績管理は、ベイズ統計そのものである。
例えば原油価格の動向を過去のデータに基づいて予測しながら、現在とるべき施策を考え、決断し、その結果に身とづいて当初立てた予測を変更していく。それがベイズ統計の考え方である。

予実績管理の根本は、将に、ベイズ統計の考え方である。
予算を立てるのは、統計であり、目標は確率である。そして、実績と予算を対比して予測を変更し、対策を立てていく。
これはベイズのアルゴリズムである。
問題は、いかに統計や確率の論理を予実績管理に取り込んでいくかである。
その意味で高度な統計的技法を学ぶよりも統計の基本となる考え方を習得する方が大切なのである。

会計では、個々の局面、局面の構造は、貸借によって表現され、損益によって位相が表される。
初期設定と過程、そして、結果に基づいて次の展開を予測する。この連続の上に会計制度は成り立っている。
確かな部分と不確かな部分、固定的な部分と変動的な部分、この対比によってベイズ統計も会計も成り立っている。

初期設定と中間階層、そして、出力階層という関係は、人工知能にも通ずる展開である。



ベイズ統計
確率と統計
確率と統計(教育)



参照
「道具としてのベイズ統計」 涌井良幸著 日本実業出版


       

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