市場は繊細な仕組みである。



市場は、非常に精密な仕組みだという事を為政者も、政治家も、経済学者も、ジャーナリストも理解していないように見える。ただ生産効率が良くて、価格が安ければいいと錯覚しているように思える。

価格統制が効かなくなり、安売り合戦になり、量販店が独り勝ち状態になり、製造業と小売業が衰退し、量販店同士の競争が激化し、量販店が合従連衡して、寡占、独占状態になる。やがて産業そのものが停滞していく。

現在の経済政策は、非常に荒っぽい。市場の歴史的な背景や、市場が置かれている環境や状況の変化等を無視して一律な政策を押し付けたり。
競争さえさせておけばいいとか。市場に委ねればいいといった具合に、丸投げしたり、放置したりしている。
どんな機械だって保守点検しなければ、おかしくなるし、日頃の手入れは欠かせない。
市場全体は、いくつかの市場が組み合わさり、重なり合って機能を保っている。市場全体の部分を構成する市場は、それぞれが独自の特性や働きを持っている。一律に扱う事はできない。
それなのに、市場は、自律的で、あたかも自分の意志を持っているかのごとく扱われ、何の手入れも、メンテナンスもされていない。それでは、市場は、老朽化したり、劣化したりする。その結果、制御不能になって暴走したりもする。
それを市場の失敗だなんて市場の性にするのは、人間の身勝手である。
市場は繊細な郁仕組みなのである。

構造的に見ると負は借金である。




       

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