1.宗教と経済


宗教は、最も経済に無縁に思えるが、実際は、経済に最も影響を及ぼしているのは宗教である。
なぜならば、経済は、生きる為の活動だからである。

多くの宗教は金利を否定していた。ユダヤ人が金融を起こし発展させ、今日でも大きな影響を与えているのは、キリスト教もイスラム教も金利をとる事に否定的だったのに対して、ユダヤ人もユダヤ教徒から金利を取ることに対して否定的ではあるが、異教徒に対しては、原則、金利を取ることが許されていたからである。また、長い迫害の中で、ユダヤ教徒が金融業以外の正業になかなか就けなったという事情にもよる。

また、家族制度や食事に対する規制、服装の制約など宗教は、生活の隅々にまで浸透し、影響している。
経済が生きる為の活動だとしたら、宗教が経済に影響を与えないわけがない。

むしろ、経済の骨格を作っているのが宗教だとも言える。
だからこそ、宗教問題が戦争にまで発展するのである。

現実の経済を考える上で、宗教的教義を度外視することはできないし、非現実的だある。
又、経済とはそういう事なのである。


冠婚葬祭総てに経済は関わっている。そして、冠婚葬祭の総てが宗教の支配下にあるのである。
考えように依ったら経済と宗教は一体だと言える。
宗教は原因であり、経済は結果だとも言える。

神は、是非善悪を超越した存在であり、金利の是非や家族制度の細かい取り決めをしたりはしない。
日々の細かい取り決めをするのは、人間である。
ただ人々は、神に取り決めを守り事を誓約する事で、取り決めに対する裏付けして、決め事の絶対的権威を確立するのである。
神の誓約する事で、取り決めの正当性を保証するのである。
神に誓約するという行為は、手続きを意味する。
即ち、経済行為を保証するのは、決められた事象ではなくて、決める為の手続きにある。
この点を忘れてはならない。

日々の生活は、人事であって神事ではない。
神への誓約も人事である。
しかし、誓約の真実は神事である。
人の事は人へ、神の事は神へ。




       

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