統計とは抽象である。



数学は、抽象である。抽象とは、対象から特定の要素、性格や働きを除いた属性を剥ぎ取り、削ぎ落とす事によって特定の要素、性格や働きを抽出する事である。
数は、対称間の関係の上に成り立っている。故に、相対的な観念である。数えるとか、測るといった働きによって効用を発揮する。
数が属性を剥ぎ取る事で成り立っている事から冷たいという印象を与えるのかもしれない。

統計の本質も抽象である。
操作性よりも抽象性に重きをおく統計は、数学の中でも最も原初的と言えるかもしれない。統計は、任意な特定の性格や働きを対象から抽出する事で成立する。

方程式の効用は、操作性と視覚性にある。
経済において掛け算と割り算は、特別な働きをする。即ち、掛け算と割り算は経済の構造を現す。
何と何を掛け合わせる事で構成されているのか。
何を分母とし、何を分子としているのか。何を基準とし、何を基礎としているのか。
何と何を比較しているのか。何に基づいて何を導き出そうとしているのか。掛け算や割り算は、その働きを意味している。
掛け算は、長方形を表す。長方形は掛け算と足し算に分解できる。長さと面積として表す事が出来る。
足し算、引き算、何を原点とし、何と何を合わせるのか。二次元、構造を意味する。

統計の中心は、平均ではなく頻度である。故に、頻度統計と言う。

何を前提とするかによって統計の働きは変わる。

統計を活用しようとする人の多くは、結果を求めすぎて失敗する。
例えば、売上が上がるかとか、景気が良くなるかとか、円は上がるかといった事に統計にそれを求める。





       

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