76、統計とは(統計を考える)


国民経済計算


統計データを活用しようとした場合、統計データの成り立ち、性格、癖、構成などが重要となる。

統計データには、一般に強い癖がある。
特に、経済データは、データそのものに構造があるものが多く、その構造を理解しないと経済データの動きは理解できない場合が多い。

国民経済計算は、典型的時系列データである。
政治や経済は、社会現象である。
社会現象を扱った典型的な事例が国民経済計算である。

国民経済計算は、1つの閉じた体系と構造を持った統計である。
体系は、三面等価とゼロ和によって閉じられている。

国民経済計算は、多数の一次統計や二次統計を加工した二次統計である。
この辺を念頭に置いておく必要がある。
一般に経済データは、経済データそのものが何らかの構造を持っている場合が多い。
そして、その構造は、主としてデータを収集する過程で生じるものである。特に、収集するための手段に大きく依拠している事が多い。
国民経済計算は、生産動態統計、サービス産業動向調査、国際収支統計、貿易統計、家計調査、家計消費状況調査、法人企業統計、個人企業経済統計等を加工して作製された二次統計である。

国民経済統計は、国際収支などの国際的な経済指標となる。そのため、各国で勝手に作成されると国際的整合性が保たれなくなるために、1953年に国連統計局から「国民勘定体系と補助表」に国際標準が出されて標準化されている。その後1968年、1993年、2008年と改訂され、今日(2017年8月)に至っている。
改定されるたび、統計基準が変わるために、それぞれの基準の整合性が必ずしも取れていない。故に、基準をまたがって推移の分析をしたり、見る場合には、統計の継続性に留意する必要がある。

統計で肝心なのは、何に基づいて、どの様な考えによって作られているかなのである。

国民経済計算は、基本的に会計制度に準じているが、根本的思想は、現金主義である。


ベイズ統計
確率と統計
確率と統計(教育)



参照
「道具としてのベイズ統計」 涌井良幸著 日本実業出版


       

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