60、付加価値の仕事とは、楽な仕事を意味するのではない




付加価値のある仕事を楽のできる仕事だと勘違いしている人が随分といる。
付加価値のある仕事は、決して楽な仕事ではない。
むしろ、高度な技術や知識を必要とする仕事である。

付加価値のあるなしは、スポーツでいえばプロとアマチアほどの差がある。
それほど付加価値をつける事は大変な事なのである。

それを先進国は、付加価値のある仕事を主とすべきだと言い張る学者がいる。
産業が陳腐化し、競争力がなくなったらそれは廃業して付加価値のある仕事へ移行すればいいとわかった風な事を言う。
しかし、そんなに簡単に仕事を付加価値のある事に移行できはしない。
それが頭でっかちな学者、知識人の言いそうなことである。

単純反復肉体労働しかできない労働者は必ずいる。すべての人間がプロのスポーツ選手らなれるわけでもなく、高度な技術や知識、資格を身につけられるわけではない。
また、そんなことを望むこと自体、乱暴な話なのである。

仕事には、向き不向きがある。
高度な技術や知識を必要とする仕事に向いている人もいれば、単純反復肉体労働に向いている人もいる。

結局、仕事や労働を差別しているのは、付加価値、付加価値と騒いでいる連中なのである。
その結果、単純労働、反復労働、肉体労働に従事する人がいなくなるのである。

単純労働、反復労働、肉体労働をなめてはいけない。
知的労働だけが優れているわけでも、付加価値のある労働だけが尊いのではない。

労働の重要性には差がないのである。
単純労働や反復労働、肉体労働は簡単で知的労働は難しい仕事だと決めつけるのも短絡的である。

労働は、分配の要であり、分配という局面から労働をとらえる事も不可欠なのである。
分配から見ると誰にでもできる仕事だからこそ貴重だという事も言えるのである。

コンビニの店員の多くが外人労働者で占められるようになった。





       

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