34、資本収益率と所得




名目的事象は、金融計算や収益率の計算で導き出す事が出来る。
実質的事象は、市場取引によって決まる。
必要とするから価値が生まれる。

市場取引によって対価としてお金が支払われると支払われた対象は貨幣価値を持つこととなる。

格差は、一部の贅沢品の市場を除いて市場を収縮させる。

格差は、所得、即ち、お金の分配によって生じる。純粋に貨幣的現象である。資金の根源が資本的手段か労働的手段かが重要な要点となる。
つまり、所得、お金の分配の偏りや歪みが格差を生み出すのである。
ただ、一概にお金や格差が悪いと否定するのも極端な思想である。

労働と分配を切り離して考えるという手段もあるが、その場合、生産と消費を関連づけて制御する手段を失う。
所得は対価としての働きがあるから、お金の働きを有効にするのである。
対価としての働きが生産と消費とを結びつけ、労働と分配を制御させる事を可能としているのである。

実物市場に資金が流れにくくなっている事によって労働と所得とを結びつけられなくなり、それが実質的な格差を拡大しているのである。

物の経済と金の経済の整合性の問題である。言い換えれば、物の動きや生産、消費と金の動きや分配の整合性である。






       

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